すわブログ

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学校や仕事で勉強する時に何を意識するのか?を言葉の違いでまとめてみる

何気なく使っている多くの言葉を比較します@swaです。

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学生のときにレポートや読書感想分をこなしたり、試験やテストで良い点数をとるために、「勉強」をすると思います。仕事を行う上でも、知識をつけるなど勉強は重要な要素の1つです。

ただ、何も分からない状態だと、勉強するときにどんなことを意識したら良いかわからず、漫然と勉強してしまうこともあるのではないかと思います。実際には様々な状態があり、それを意識することで効率を上げることが重要です。

ここではそんな「勉強」に関する違いを言葉の表現から見ていきます。併せて、これらを学校や仕事のどこで意識すべきかを紹介します。

「思う」「知る」「学ぶ」「習う」「考える」「気づく」「わかる」「できる」「教える」:勉強にまつわる言葉の違いサマリ

下記の図表にまとめています。これらを説明するにあたって、<推測><知識><知恵><見識><未知><既知><本質><予知>という言葉が登場しています。

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なお今回、この図表を作成する際にメタ解析を活用して効率よくまとめることに成功しています。

www.pharm.or.jp

様々なブログでは「『知る』と『気づく』の違い」など個々の事象の違いについて書かれているものの、包括的にまとまっていないと気づきました。(具体的に参照したブログ記事は最後に記載しています)

個人的な見解が含まれています、ご了承ください。内容は随時アップデートします。

「思う」:事実ではない可能性のある情報を<推測>する

何も発見していず、事実でない可能性のあることを推測する場合には「思う」という表現を使います。例えば下記の発言、仮にリンゴが赤くなくても主張できます。

リンゴが赤いと思う

実際、リンゴが赤いという内容は多くの場合には事実ですが、青リンゴなど赤くないリンゴも存在するので、厳密には事実とは異なります。

仕事では、報告をする際に<事実>か<推測>かを区別して報告することが非常に大切です。ただの<思い>だけで物事を進めてしまうと、想定外のことが起きてしまう可能性もあり注意が必要です。

www.mana-biz.net

また、相手がどう「思う」か意識することもビジネスや普段の生活では大切ですが、このときの「思う」は、相手がどう反応するかを推測しています。

「知る」:事実情報を能動的に<暗記>し、<知識>を身につける

実際には「リンゴには赤いもの、赤くないものがある」でした。ではこれを<思う>だけにしないためにはどうしたら良いでしょうか?

1人で解決しようとすると、情報を調べることに行き着くでしょう。すると「リンゴには赤いもの、赤くないものがある」事実が獲得でき、<知る>ことができます。

リンゴには赤いもの、赤くないものがあることを知った

このように未知の情報を事実として認識することを<知る>と言います。また、そのようにして認識された情報を<知識>、知識の獲得に特化した動作を<暗記>と呼ぶとswaは理解しています。

本などを読んで知識を仕入れることは仕事を遂行する上でもちろん大切です。swaのブログでも本をいくつか紹介しています。下記の本では暗記=網を張るという表現をされているのが面白いと思います。

swa.hateblo.jp

また「あの仕事やっておいて」のような、すぐに行う必要がないToDoなどに関してはメモを取って覚えるとよいでしょう。

4. 発想力の豊かな人はなぜ,よくメモをとるのか

「学ぶ」「習う」:受動的に情報の組み合わせを<学習>し、<知恵>として獲得する

ここからは、これまでの表現と決定的に違う点が1つあります。それは、

1人で完結させることができない

です。ビジネスにおける全ての仕事は協力することが非常に大切です。1人で完結させる能力があるとしても、行うための時間が足りず非効率です。

www.slideshare.net

何か情報を獲得する際にも、ただ漫然と知識を付けるのでなく、既に知識を付けている人から教えを受けることで、効率的に身につけることが可能です。それが「学ぶ」に該当します。

なお「習う」に関しては、ピアノなどの限定的な技能を習得する意味で使われるという違いがあります。

このように学びと習いは、様々な知識を効率よく組み合わせた<知恵>を獲得するものと言えるでしょう。例えるなら、知識が点、知恵が面となります。知恵獲得に特化した動作は文字の通り<学習>と呼ばれると理解しています。

ここまでの暗記や学習する勉強をしたい場合の方法の1つは「繰り返しを意識する」です。脳の仕組みを理解して実施できる下記の書籍はお薦めです。

繰り返す「復習が大切」という記事は以前に書いていますので興味があればどうぞ!

swa.hateblo.jp

「考える」→「気づく」→「わかる」:情報から物事の本質を<見識>として体得する

ここからも、これまでの表現と決定的に違う点が1つあります。それは、

何らかの事実を知っていないと使えない

です。例えば下記の質問は、そもそも「リンゴが赤い」という事実を知らないと言うことができません。

リンゴが赤くなる理由って分かりますか?

この質問の場合、何も知らない状態からリンゴが赤くなる理由も調べれば「知る」「学ぶ」ことは可能ですが、下記などの質問では調べるのは難しいです。

『~~のとき、△ABCの面積は?』
『A君が仕事が上手な理由は?』

このようにビジネスでは、知識・知恵(事実)として獲得することが難しい問いがあり、それに解答を出す必要のある場合が存在します。この問いは「本質」とか課題とか呼ばれると考えます。なお本質についてはこちらの記事を参照ください。

mayonez.jp

本質を解決するために、既知の情報から未知の情報を推測することを「考える」と言います。考えた結果、本質を解決すると「分かる」状態になります。

「気づく」も似ていますが、気づくは本質ではない細かい事象に対して使います。例えば『犯人がわかる』という表現に対し、『犯人に気づく』とはあまり言わないと思います。犯人のための手がかり(ヒント)に「気づく」を使うでしょう。

つまり「考えて」「気づく」を積み重ねることで、「わかる」状態になると言えます。また、これらの活動は、知識・知恵を持つ状態でそれをうまく活用する意味で、<見識>を体得すると言えるでしょう。

ここまでに出てきた知識・知恵・見識の違いはこちらの記事を参照ください。

chigai-allguide.com

見識を獲得する≒本質に解答するための手段はなんでしょうか?その1つが「課題解決」とswaは思っています。これは本で学べますが、結局はフレームワークを用いるケーススタディの紹介がほとんどです。思考する訓練が大切になります。

また実際には「仕事が上手な理由は?」などの質問(課題)が他者から受動的に与えられることなく、1人で能動的に<わかる>必要がある仕事も存在します(コンサルはこのイメージです)本で学びたい場合には下記の書籍がおすすめです。

「できる」「教える」:知識・知恵・見識を使いこなし、未知を<予知>する

わかるようになってくると、これまで何も知らなかった状態と全く異なるレベルで、情報を意識しながら推測できます。つまり、今までの知識・知恵・見識を総動員することで「もしかしたらこうなのではないか?」という推測ができるようになります。

どのような知識を「知り」、知恵を「学べば」よいのか?
どこに注目すると「気づく」ことができるのか?

ここまでくると「できる」状態になるのではないかと思います。また、<未知>のはずの情報を、<既知>の情報から高いレベルで推測されたものは<予知>と呼んでいいと思います。

なお、自分の言葉で解釈して予知する能力を「できる」というのに対し、他者が理解できる表現で予知した情報を伝えられる能力が「教える」になります。

教えることで成長できるという言葉はいくつも紹介されています。教えることで他人がつまづくところがどこなのかなど新たな発見をすることもあるでしょう。

www.otsuka-shokai.co.jp

知識を紹介しただけでは教えたことになりません。他人がわからない事象を理解し、それに対して最適な解答を導きだすことが、「教える」の本質だと考えます。

「思う」「知る」「学ぶ」「習う」「考える」「気づく」「わかる」「できる」「教える」の違いを最後にまとめます

ここまで色々な表現の違いを見ていきましたが、一貫していることは情報の扱えるレベルに関する話になります。

ビジネスの場で同じ話を相手から聞いた際にも、知識をつけているかどうかだけでも、会話の内容に違いは明確に出てきます。見識をつけるとコンサルティングもできるようになるかもしれません。

まずは知識をつけていき、人や本などから知恵を学び、それをうまく活用して考え、気づき、わかるようになっていくことは、仕事をする上でどんなときにも大切になります。そのときには自分の状態を確認することが大切です。

とりあえず暗記したんだけど、次に何をやればいいのかな・・・?
お客さんから聞いた課題を解決するために何をしたらよいのか?

こういった問いに対して、今「学ぶ」べきなのか「気づく」べきなのかなど、明確にして物事に取り組んでいくとよいでしょう。

最後に:他ブログでの参考記事

参考にした記事を一覧で紹介します。本文の中で紹介しているものは割愛します。 

・思うと考えるの違い。

chu-channel.com

・知ると学ぶの違い1。漢字の意味を起点にしています。

コーチング 今日の質問::知ると学ぶの違いは?

・知ると学ぶの違い2。変化そのものか、変化を期待した動作かという違い。

知ると学ぶの違い〜知ると学ぶの違いを簡単解説

・学ぶと習うの違い。

99bako.com

・「知る」「考える」の違いを書籍から読み解いています。大学院生や研究活動をしている人がより参考になりそうです。

kenkouta.exblog.jp

・日本語の意味から「知る」「わかる」の違いを解説しています。本ブログよりもかなり細かい部分まで言及されています。

nifongo.style.coocan.jp

・「知る」「わかる」「できる」「教える」がまとめて記載されています。やはり教えるが一番難しい。

xlab-online.com

・こちらも上記と同様です。

globis.jp

・最後に英語での違いに関する記事を。勉強(study)は過程なので、全ての情報を得る際の作業は勉強になるとswaは理解しています。learnは「知る」「学ぶ」を合わせた内容に近いでしょうか。

www.gabastyle.com

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